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パチンコで勝てない理由を、精神論ではなく規則の条文から説明する。
先に断っておくと、俺はパチンコにハマらなかった側の人間だ。大学1年に2、3回打って全部負けて、それきりやめた。だから「勝てない理由」を体で知っているわけじゃない。代わりに、遊技機の性能を決めている規則を読んだ。そこに答えが書いてあった。
結論:長く打つほど、勝ちも負けも1に近づくよう設計されている
遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の別表第4に、ぱちんこ遊技機の試射試験の規定がある。
- 1時間の試験では、出た球は打った球の3分の1を超え、2.2倍未満
- 4時間なら、5分の2を超え、1.5倍未満
- 10時間なら、2分の1を超え、3分の4未満
1時間なら2.2倍まで跳ねられる。10時間打つと、最大でも1.33倍までしか増えない。時間が延びるほど、上振れの天井が下がっていく。
短時間で大きく勝てる余地は残されている。だが長く打てば打つほど、その余地は法令の側から閉じられていく。これが「勝てない」の正体だ。台の癖でも、その日の運でもない。
「入れる速さ」にも上限がある
同じ規則に、発射装置は「1分間に100個を超える遊技球を発射することができるものでないこと」とある。
つまり1時間で打てるのは最大6,000個。1個4円なら24,000円分だ。これ以上の速さで金を入れることは、機械の側ができないようになっている。
取り返そうとして投入速度を上げる、という手が最初から封じられている。
そして店には閉店がある
規則が想定している一番長い試射試験は10時間だ。ホールの営業時間とだいたい同じになる。パチンコは、1日で終わることを前提に設計されている。
ここが大事なところで、勝てない仕組みと同時に、負け続けられない仕組みにもなっている。閉店が来れば強制的に終わる。1分あたりに入れられる量にも上限がある。10時間打てば最悪でも半分は戻る。
本当に危ないのは、この縛りが1つも無いもの
俺が借金を作ったのはパチンコではない。FXだ。
FXには、1分あたりに入れられる量の上限がない。レバレッジで元手の何倍でも一度に張れる。時間が延びたときに幅が閉じる仕組みも無い。そして24時間開いている。
還元率でいえばFXの方がはるかにマシだ。胴元が取るのはスプレッドだけで、コンマ何%の世界になる。それでも俺は300万以上を溶かして、睡眠時間が1時間という日を作った。
勝てない理由を還元率で探している間は、たぶん本当の危険は見えない。危ないのは取られる率が高いものではなく、自分を止めるものが付いていないものの方だった。

