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宝くじの還元率は、法律で上限が決まっている。「発売総額の五割を超えてはならない」。これは推計ではなく、当せん金付証票法に書いてある文言だ。
そして令和6年度の実績は、当せん金が46.5%だった。上限の50%にも届いていない。
俺はギャンブルを一通りやった側の人間で、いまも借金を返している。数字を調べ直したら、宝くじだけ法律の書き方が他と真逆だった。その話をする。
法律には「これ以上戻すな」と書いてある
当せん金付証票法の第5条第1項は、こうだ。
当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額を超えてはならない。
「超えてはならない」。上限だ。
ここが競馬や競艇と決定的に違う。競馬法は「百分の七十以上」、モーターボート競走法は「百分の七十五以上」と書いてある。あちらは下限で、「これ以上は客に戻せ」という決まりだ。宝くじだけが「これ以上は戻すな」と書かれている。
同じ「還元率」という言葉で並べられているが、法律のかかり方は正反対だ。
令和6年度の実際の内訳
宝くじ公式サイトが公表している令和6年度の内訳がこれだ。販売実績額は7,598億円。
| 項目 | 割合 | 金額 |
|---|---|---|
| 当せん金(買った人に戻る分) | 46.5% | 3,529億円 |
| 収益金(都道府県・指定都市へ) | 36.2% | 2,750億円 |
| 印刷経費・売りさばき手数料など | 16.0% | 1,218億円 |
| 社会貢献広報費 | 1.3% | 101億円 |
出典:宝くじ公式サイト「収益金の使い道」令和6年度/当せん金付証票法 第5条第1項。確認日:2026年8月19日
1万円買ったら、平均で4,650円が当せん金の側に回る計算になる。残りのうち3,620円は都道府県と指定都市の収入になり、公共事業に使われる。
「還元率が低いから損」という話ではない
ここで「だから宝くじはやめとけ」と書くのは簡単だ。でも、それは違うと思っている。
宝くじの収益金は税金と同じ側に流れていく。買う人はそれを承知で買っている面がある。年に何回か300円を出して、当たったらどうしようと数日考える。あの時間に対して300円を払っている、という買い方をしている人に、還元率の数字は関係ない。
俺が壊れたのは、そういう買い方をしていなかったからだ。
危ないのは「還元率が高い方」だった
数字の上で還元率が一番マシなのは、宝くじでもパチンコでもない。FXだ。胴元が持っていくのはスプレッドだけで、コンマ何%の世界になる。
そして俺が一番溶かしたのは、そのFXだった。
宝くじには締切がある。抽せん日が来れば終わる。パチンコには閉店がある。FXには、どちらも無い。還元率が高いものほど、自分を止めるものが付いていない。
この逆転を法律の条文から順番に確かめた記事がこれだ。読んでもらえると、宝くじの50%という数字の位置づけがはっきりすると思う。

